バイト先のおばちゃん
アルバイトは社会に本格的にでる前のいい経験になると思う。
大学時代 東京駅の千〇疋屋で4年間丸々バイトさせてもらった。
ここでは最初パーラーの給仕係で求人があったのでそこに応募し採用してもらった。
美味しいフルーツに触れる最高のバイトだ!と食いしん坊の私はすぐに決めた。
大学―自宅の定期で使えるという点ももちろん考慮して。
でも1年生のころ こんなに性格の悪い人がいるのか?!
と、驚くくらいひどい人がいた。
厨房でフルーツパフェやフルーツサンドを作ってくれる男性Oさん、20代後半。
とにかく気分屋ですぐヘソを曲げたり 意固地になったり。
私 「フルーツサンド1つ、オレンジジュース1つ 入ります」
Oさん「・・・やだ!」
私 「!?」
大学生の私はその応対に何か裏があるのか?
私だけにこんなにひどくあたるのか?私が嫌いだからか?
とにかくショックでどうしていいかわからなかった。
私 「お願いします💦お客様の電車の時間も」
Oさん 「知らない。作りたくない」
お客さん「ちょっと!まだ?時間がないからキャンセルするよ!」
私 「すいません💦」
と、こんな感じの板挟みになっているバイトの私の姿を見てニヤけていたのだ。
こういうことは 大体店長が居ない日にあった。
だから シフト表をみて 店長が居なくて Oさんが入っている日は本当に胃が痛かった。
パーラーの仕事はとても楽しかったし美味しかったけど
このシフトによって天国にも地獄にもなった。
他のバイトの子にも尋ねてみた。
やはり同じようにヘソを曲げたりするらしい。。。
社会ってこんなに厳しいの?でも、これって正しくないよね?
私は最悪のシフトの時は本当に滅入っていた。
それを見かねた中年のパートのおばちゃんが
私にこう言ってきた
「あなた、この仕事好きなんでしょ?Oさんはひどいよ!でも、何を言っても彼は変わらないよ。そういう時はOさんを相手にして1時間仕事をしたら1000円もらえるって考え方を変えてごらん。」
そう、このバイト時給1000円だった。
千〇疋屋でのバイトはお金より、美味しいものが試食できたり高級フルーツを扱う楽しさで選んでいた。
そうか! そうやって考え方を変えてみよう!
そう思ってから、Oさんに嫌味を言われたり、意地悪でオーダーを作ってくれなくても「この人を相手にしている事に時給が発生しているから」と淡々と受け応えられるようになった。
私がオタオタしなくなるとつまらなくなったみたいで
ぶっきらぼうにもオーダーを作ってくれるようになった。
その時のパートのおばさんの考え方を変えるという技
バイトで得る時給よりすばらしい収穫だった!そして多分、50歳の私は今はその考え方変換エキスパートになっている!
あ、そっか。
歳を重ねることで色々経験して
つまり私もあの時のパートのおばさんのようになっているんだ!
気休めではなくて、とらえ方で気持ちは晴れたりふさぎこんだり。
子育てをしているとなおさら 思った通りに事が運ぶなんてほとんどないと思い知らされるから。
でも そのたびに考え方を変えてこなせばいいんだ、誰かを責めなくていいんだとなってから、さらに私は強くなったと思う。
ちなみにその後 Oさんは人が変わったように丸くなり。。。
なぜ?とバイトの先輩に訊いたら 他のバイトの女の子と良い仲になったらしく、心身共に充実したみたいで良かった!
と、思ったら!Oさんは実は妻子持ちで、出産で奥さんが実家に帰っているフラストレーションを私たちにぶつけていたらしく、バイトの子との不倫が奥さんにバレて千〇疋屋を辞めさせられていました。ひぇ~っ!!ドロドロな社会勉強までさせてもらいました💦
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